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執筆者の写真西村 正

ミニ・ギャラリー(第15回):未発表作品のことなど

 未発表と言っても当ウェブギャラリーでの「未発表」です。今回は2点紹介しましょう。

    西村俊郎「朝焼けの公園」(F15号)

 

 この作品は額装はされていたものの、壁に掛けられたことはこれまで一度もなかったように思う。叔父の絵としては雰囲気が他の作品と随分違って赤が印象的な作品である。パリのリュクサンブール公園であることは間違いない。しかし、この空の色は夕焼けなのか?朝焼けなのか?生前の叔父に確かめることができなかった。そこで今回、フランス在住の友人に訊いてみた。すると向こうに見えるのはパンテオンのドームだから位置関係から見て向こうは東の空だというのだ。ならば、これは朝焼けだろうということに落ち着いた。日の出頃なら人影がないのも頷ける。


         西村俊郎「南紀の海」(F4号)

 

 この絵は叔父自身の字で裏に「南紀の海」と書かれているから、和歌山県の灯台の一つであろう。しかし正確な場所が判らない。ただ言えるのは叔父の絵としては、やけに明るいということだ。その点が叔父の他の絵と比べて際立っていると感じられる。おかしなことを言うようだが、私はどうも叔父の作品を選ぶ際に、いかにも叔父らしい絵よりも叔父らしくない絵を選ぶ傾向があるようなのだ。だからこのウェブギャラリーで紹介している作品群も、もし画家自身が選んでいたら全く違った作品が並んだかもしれない…と思う時がある。   (2024.6.20

 

 もう一つ、皆さんにお伝えしなければならないことがあります。それは過去4回に渡ってご紹介してきた「私の愛する一点展」(長野県「東御市梅野記念絵画館」)は、今年は残念ながらお休みとなりました。来年はまた出品できればと思っています。なお、2020年はコロナ禍のため開催されませんでしたが、西村俊郎作品についての同展出品歴は以下の通りです。

 2019年 ----「榮子像」(F50号)

 2021年 ----「引き潮(ロリアン)」(F10号)

 2022年 ----「裸婦」(P10号)

 2023年 ----「ノートルダム遠望」(F3号)

 

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